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花物語 読後感想(ネタバレあんまり無し)


化物語シリーズ最新作「花物語」を読み終わった。
前回の傾物語では確か感想を書かなかったんだけど、今回は簡単に感想を書いてみようと思う。

まず前々巻の猫物語[白]の感想で予想を書いていたが、今回はその通り語り部が神原駿河だった。
(略)黒生鉄心の奇妙な日常 ≫ 猫物語[白]感想と今後の予想
今回の話を読んで改めて思ったんだけど、自分にとっての化物語シリーズの面白さというのは【阿良々木暦の語り】による会話の掛け合いだったのなぁと。そういった意味で個人的には化物語シリーズは化物語(下)もしくは偽物語で終わってしまったんだなぁという印象だった。
猫物語以降については各登場キャラの後日談を語るという意味合いが強いため、偽物語以前と心持ちで読むと肩透かしを食らうのではないかと思う。

物語としては最後のAさんのまとめの一言が全てを物語っているが、神原の成長物語だ。
特筆すべきところとしては今まで散々悪役として登場した貝木泥舟の再来?だろう。今まで謎の多かったキャラだが、その謎だった部分の一面を垣間見ることができる。

あとは舞台の時系列が今までより少し進んでいることだろうか。主要キャラはほとんど出てこないが、神原の語りから少ないながらも各キャラがどのように過ごしているかうかがい知ることができる。
神原と直接絡んだことのあるキャラ以外は不明だが…。

全体的に見て後日談としては良く出来ていたと思う。
キャラがキャラなので直接的なバトルシーンは無かったがそれに類似する緊張感溢れるシーンもあったし、多少ながら笑える部分もあった。
猫物語ほどではないが、全体的にシリアスなので傷物語以前の分かりやすい面白さには若干欠けるが、今まで不明だった部分や未来の話の補完も幾つかあるのでシリーズのファンなら必読だろう。

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